顔のシミより脳のシミ!

ほし未有希

2017年08月02日 10:00

「あの紫に惚れてたんだから・・・」
笑点を見ながら母が発した言葉です( ̄◇ ̄;)あの紫とは、色のことなのか、円楽さんのことなのか? 後者だったら初耳ですよ~お母様!

お味噌の材料でもある〝大豆〟と言えば、今や体にいい食べ物の代表格。タンパク質、脂質、炭水化物、食物繊維やオリゴ糖が含まれ、更にはミネラルも豊富。ファイトケミカルと言われるペプチド、レシチン、サポニンは疲労回復、コレステロール低下、抗酸化作用もあり、がん予防、美肌、アンチエイジングそしてもちろん認知症予防にも効果があります。

だったら大豆だけ食べてればいいじゃん!という訳にはいかないから食育が必要なんですね~(´▽`)
代表的な栄養素であるタンパク質で考えてみましょう。脳や心臓などの内臓や骨、筋肉、皮膚、毛髪、爪などはほとんどがタンパク質で、身体の中のタンパク質量は体重の20%を占めます。これを知っただけでもいかに良質のタンパク質が必要かがわかりますね~

しかし、同じ物を食べ続けるとアレルギーになりやすいのです。だから昔からいろいろな物を食べたほうがいいと言われているんでしょうね。
下記(写真の下)に詳しく書きましたが、タンパク質を体内で有効活用するまでには、複雑な働きがあり一歩間違えば体にいいはずのタンパク質が、異物になってしまうことがあるんです。

最近よく聞くようになったアミロイドβは、アルツハイマー型認知症の原因の1つとして考えられています。
アミロイド前駆体タンパク質は、通常は酵素によって2つに分解されますがその際、加齢によって代謝が異常になると、2つではなく、3つに分解されることで、アミロイドβタンパク質になってしまうんです。
アミロイドβタンパク質は、単体では毒性は無いのですが、2つ以上つながると、アミロイドオリゴマーという物質になり、アルツハイマー型認知症の元凶、脳のシミになってしまうんです。

顔のシミも気になりますが、脳のシミをもっと気にした方がいいかも~!
バランス良くいろいろな物を食べ、代謝機能を衰えさせないことが認知症予防になるんです。



<タンパク質>
摂取したタンパク質は体内で分解されて20種類のアミノ酸になり、初めて有効活用されます。タンパク質の構造は非常に複雑なので、代謝に多くのエネルギーを必要とするため、炭水化物と比べると効率が悪く、また分解の最終段階で毒性の強いアンモニアを生じます。アンモニアは肝臓で毒性の低い尿素に変換された後に腎臓濾過されて最終的に尿として排出されます。

つまりタンパク質の過剰摂取は、肝臓や腎臓に大きな負担をかけるだけでなく、尿素の排泄が上手くいかないと尿酸へと変わり、関節周辺組織に結晶となり蓄積し痛風を生じます。また、多量のタンパク質を摂取すると、その代謝産物として尿酸、硫酸などの酸性物質が作り出され血液が酸性へと傾きます。それを中和するために骨や歯からカルシウムを溶かして血中に送りこみ、酸/アルカリバランスを調整しようとします。
いわゆる「脱灰」です。

肉や食肉加工食品にはリンが多く含まれ、カルシウムが少ないのが特徴です。血液中のカルシウムとリンのバランスを維持することが体内では優先されるので、タンパク源として肉をたくさん食べ、血中のリンが過剰になると、血液中にカルシウムを供給して、カルシウム/リンバランスを改善する必要があります。

「脱灰」は砂糖やアルコールのとり過ぎでも起こりますが、過剰の肉食は二重の意味で引き起こされます。経骨カルシウムは排泄されにくく諸々の組織に沈着し、結果として骨折や痙攣、腰痛や膝関節症、糖尿病やアレルギーなどを引き起こします。

タンパク質がアミノ酸やペプチドに分解されずに腸壁を通過しようとすると、腸壁の免疫細胞が活性化して「異物」であるタンパクを攻撃する事により体内への侵入を防ぎます。食べ物に含まれるタンパク質はそのままでは有害な物質なのです。タンパク質は体内の至る所に存在するため、このように体の一部分で異種タンパクの侵入が起こると、それに対する過剰反応が全身で起こります。これが食物アレルギーです。

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